令和4年度の本制度の募集が開始となりました。
この制度は国の補助金とセットで運用されていて、M&A業界で独立FPが稼ぐためには登録が必須です。
この記事は
・どんな制度?
・なぜ登録が必須なの?
・募集期間と有効期間は?
・登録方法(費用)は?
・登録機関の要件
といった点を解決できる記事になっています。
なぜなら、私は個人として昨年度(令和3年度)登録済であり、本年度も資格延長となっているからです。
読み終えると、制度を理解するだけではなくて、自力で登録できる状態になります。
Contents
概要
制度の概要
・中小企業庁のデータベースにM&A仲介会社、M&Aアドバイザー等が登録すると「M&A支援機関」となる
・M&Aでの買い手、売り手が登録済の「M&A支援機関」に支払いをした「M&Aに掛かった経費」は、最大3分の2(上限あり)を補助金として申請できる
・「M&A支援機関」に支払った経費でないと補助金対象にならないので、M&A仲介会社、M&Aアドバイザーは登録が必須
・昨年度(令和3年度)より制度が始まり、現在約2千社/者(法人、個人)が登録済
申請できる補助金
この制度は補助金があってこその制度なので、最初に補助金を理解しましょう。
ややこしいことに、現在時点(2022年10月8日)で2つ存在します。
①令和3年度補正予算 事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用事業)
補助額→補助対象経費の最大3分の2、最高600万円(条件で上乗せ)
3次公募→22年10月上旬~11月下旬
4次公募→22年12月下旬~23年2月上旬
②令和4年度当初予算 事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用事業)
補助額→補助対象経費の最大2分の1、最高400万円(条件で上乗せ)
公募終了済(2次公募があるかどうか不明)
③計算例
支援機関に登録済のM&Aアドバイザーを活用して1,500万円で全株式を買収した場合
株式譲渡代金 1,500万円
M&Aアドバイザーへの成功報酬 200万円(最低成功報酬)
補助率 3分の2
補助金 約133万円
実際の負担額 約67万円
※注意 当該補助金の採択率は現在約50%なので確実に補助金が貰えるわけではありません。
登録必須な理由
前項の計算例を見れば明らかですが、よっぽどの事情がない限りは「実質負担額が3倍の業者に発注すること」は無いです。
実質的に「M&A支援機関」に登録しないとM&A業界では排斥される可能性が高いです。
登録すると
中小企業庁のデータベースで検索することが可能となります。
私の登録名「せいのFP事務所」を検索すると
売主様、買主様とも簡単にチェックできるようになっています。
※出典:中小企業庁ホームページ
公募期間と有効期限
公募期間
令和4年9月21日~令和5年2月13日
※各月末までの申請は翌月中旬ごろに登録されたことが通知される予定
有効期限
令和5年6月末まで
※昨年度と同じであれば、実績報告書と誓約書の提出で延長となる
※令和3年度の登録機関は実績がゼロでも延長となっている
登録の難易度と費用
難易度
私は公募要領を見ながら半日でで「個人」で登録出来ました。
昨年度と同様であれば、内容で却下される可能性は低いです。
昨年度は申請が返ってきた例としては「形式不備」が多かったようです。
費用
この公募には費用はかかりません。
登録機関の要件
経済産業省が作成した「中小M&Aガイドライン」の遵守を誓約すること
登録後はこのガイドラインを遵守することをホームページ等で宣言することが要件です。
細かく仲介会社、M&Aアドバイザー(FA)が何を行い、何が禁止されているか規定されています。
ご参考
今年度の登録社/者の予想
殆どの業者や金融機関は昨年度に登録済です。
今年度登録をするのはIFA法人と保険代理店を予想しています。
この記事をご覧の当該業者さんはぜひ登録を考えてください。
理由
IFA法人
→仕組債の販売規制のために大幅な減収が予想され、その穴埋めでM&A参入
保険代理店
→過去、顧客に販売した「全損の生命保険」の出口対策で、顧客にM&Aを提案
※出口で大きな利益が計上されるので、それを「中小企業事業再編投資損失準備金制度」を使って繰り延べする
FP開業の学校でのサポート
最後に宣伝です。
私が運営している「FP開業の学校」では本制度への登録支援と登録後のM&Aアドバイザー活動のサポートも行っております。
1期生の定員10名のうち6名がすでに受講されていますので、残り4名の募集となりました。
ご興味ある方ははこちらをご覧ください。
Write a comment